『ファイナルファンタジー7 リバース』を考える

コラム
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待望の続編『FF7リバース』の続報が発表

 6月9日早朝、オンラインイベントSummer Game Fest 2023にて『ファイナルファンタジーVII』リメイクシリーズ第2弾(全三作予定)となる『ファイナルファンタジー7 リバース』の続報が発表された。発表に先立って「FFVII REMAKE」公式Twitterアカウントより開発に関するコメントが数日にわたって投稿されていた中でのサプライズだ。

発売時期は2024年初頭予定

 プロデューサーの北瀬佳範さんより「発売時期を調整中」という旨の投稿がされていた。北瀬さんはスーパーファミコン時代の『ファイナルファンタジー』シリーズから関わり、現在はシリーズのプロデューサーを務められている。また、原作『FF7』ではディレクターも担当されていた方だ。

 公開トレーラーにて2024年初頭の発売がアナウンスされた。具体的な月日までは未定なものの、いつ頃という目処が立ったのは嬉しいニュースだ。しかし正直なところ、ゲームというのは度々「延期」が起こりがちだ。ファイナルファンタジーシリーズも前作『FINAL FANTASY VII REMAKE』は発売直前に1ヶ月程度、『FINAL FANTASY XV』も2ヶ月程度の規模で生じているので、発売時期までの約半年間、開発が無事に終了することを願おう。

「高い自由度と多彩な物語」

 前作は原作でいうところの「魔晄炉爆破」から「ミッドガル脱出」まで、約数時間で終わるパートを1本のゲームとして成立させるために大幅な追加変更が行われていた。

 新規ダンジョンや原作で通り過ぎるだけだった「列車墓場」にボス戦を追加するといったゲーム展開の肉付けだけでなく、ジョニー、ローチェ、キリエといった原作には登場しない新規キャラクターも複数追加された。また、既存キャラクターについてもイベントが追加されて描写の深掘りもされている。(特にアバランチメンバーのジェシーについては描写追加が多かった印象だ)

 原作の流れに新規要素を含めて再構成した『FF7リメイク』だが、近年の流行に反して原作に準拠したリニア進行が印象的だった(チャプターセレクトで一応のフォローはされている)。賛否ありそうな部分だが、僕は元々がストーリー進行を重視したリニア型のゲームであるので、リメイクにあたってオープンワールド型のような自由進行のゲームにならずよかったと思っている。

 コメントで言及された『リバース』での「高い自由度」と「多彩な物語」というキーワードが持つ意味はなんだろう。公開された『リバース』のトレーラーでは、オープンワールドを思わせる広いフィールドを印象づけるシーンが多く用いられていた(現時点ではオープンワールドかワイドリニアかどうかは明言されていない)。また、前作では昼間でも空はミッドガルのプレートに遮られており、プレートの上でも夜のシーンが多かったため、抜けたトレーラー内での青空の開放感がすさまじい。

「展開の連続」と「運命の行方」

 原作『FF7』でも本作でもシナリオを担当された野島一成さんからのコメント。特に気になるのは「運命の行方」の部分だ。『リメイク』では大筋は原作をなぞらえながらも「フィーラー」という原作には登場しなかった存在が星の運命の番人として登場した。詳しくはネタバレになるので伏せるが、原作とは違う運命を辿ったキャラクターがおり、『リメイク』世界は原作と必ずしも一致しない点が多々あった。『リバース』もトレーラー序盤に原作にはなかったティファ達が担架で運ばれる場面もあり(単純な追加エピソードの可能性も否定できないが)、原作からより離れた展開が加速していくことが予想される。

「仲間が増えより協力して戦う」

 前作のバトルシステムはアクションベースでありながら部分的にコマンドRPGの要素を取り込んだ『キングダムハーツ』シリーズのような戦闘だった。操作キャラ以外の仲間は自律行動してくれるので、基本は自キャラの操作に集中し、要所要所で必要な指示を出せばよい形式だった。

 本作のトレーラーもUIを見る限りベースは変わっていないように見える。大きな変更点としては味方と協力して技を繰り出しているシーンが繰り返し使用されている点だ。二人一組で専用の協力技が用意されていると思われる。協力技に関しては『リメイク』のPS5版『インターグレード』の追加エピソードにて先んじてユフィと新キャラソノンの「連携アビリティ」として実装されていた。

 また、『リメイク』ではNPCだったレッドXIIIと、『FF7リメイク インターグレード』で追加エピソードの主役だったユフィがプレイアブルキャラクターとして参戦していることが確定した。原作の加入時期を鑑みても二人の参戦はおかしくないが、そこで気になるのは残りのパーティメンバーであるヴィンセント、ケット・シー、シドの3人が『リバース』で参戦するかどうかだ。リメイクシリーズが原作どおりのシナリオになるかは不明だが、原作では中盤に登場する彼らが『リバース』シリーズで登場するのか期待したい。

3作目はいつごろ?

 『FF7リメイク』の発売は2020年の4月で、『FF7リバース』が発表通り2024年初頭の発売であれば、単純計算で2作目の発売まで4年の期間となる。現時点で第三作に関してはタイトルすら発表されていないが、過去のインタビュー記事から3作目の一部は既に『リバース』発表の時点で開発がスタートしているとのこと。

クリエイティブ・ディレクター 野村哲也

 開発は現体制になってからトップスピードで進行しており、この規模のタイトルで本制作開始前に最初から最後まで通しで繋がっているタイトルは稀です。既に3作目の開発に突入しているパートもありますし、自分も完結に向けて制作を始めています。

引用:スクウェア・エニックス公式サイト「FFVIIリメイクプロジェクト」第2作目『ファイナルファンタジーVII リバース』発表!

 もしかすると、2作目から3作目の発売まではそう長くはならないかもしれない。3作目の続報にも期待しよう!

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