NX2は2024年後半の発売?
海外メディアによるレポートが掲載
海外メディアVGCの記事によると、複数の関係者筋の情報から任天堂次世代ハードの発売は2024年後半になるという。
記事内でのNX2のスペックについて
- ニンテンドースイッチ同様、ポータブルモードを搭載。
- コスト削減のため有機ELではなく液晶パネルを採用。
- カード型メディアのスロットを搭載し、物理メディアでゲームを提供(スイッチと同型かは不明)。
- 下位互換(ニンテンドースイッチのゲームがそのまま遊べるか)は不明。
と、あまり具体的な内容とは言い難いが、上記のリストが最低限の事実だとすると、任天堂の次世代機は現行のニンテンドースイッチの特徴をほぼそのまま受け継ぎ、マイナーチェンジに近いものになりそうな印象だ。
近年の任天堂はWii→WiiUでゲームパッドにサブモニターを、DS→3DSでは裸眼立体視モニターを追加するなど、次世代への移行にあたっては前世代のコンセプトを受け継ぎながらも新たなアイデンティティーとなる機能を追加してきた。新ハードは「NX2」とのコードネームと噂されていることから、ニンテンドースイッチのコンセプトを受け継ぐものとするならば、今回も大きなサプライズを期待したい。
過去記事の紹介
ちなみに過去ハードの発表から発売までの期間で考えるNX2の発売時期予想は以下の記事で掲載している。
普及台数から考えてみる
スイッチ販売台数の推移をみてみる
さて、記事内では複数の業界筋が2024年後半の発売は複数の理由から適当だとしているが、ここでニンテンドースイッチのハードとソフトの販売状況を確認してみよう。
年度 | ハード販売台数(万台) | 前年比 | ソフト販売数(万本) | 前年比 |
2018年度 | 1,695 | – | 11,855 | – |
2019年度 | 2,103 | +24% | 16,872 | +42% |
2020年度 | 2,883 | +37% | 23,088 | +36% |
2021年度 | 2,306 | -20% | 23,507 | +1% |
2022年度 | 1,797 | -22% | 21,396 | -8% |
一見好調に見えているニンテンドースイッチも販売台数の推移で言えば、2020年度(ちょうどコロナ禍に突入し巣ごもり需要などと言われていた時期)をピークに、ここ2年間は減少傾向にある。2023年度も同様のペースで減少するとハードの売上はおおよそ1500万台を割り込みそうだが、減少それ自体はハードのライフサイクルにおいて必ず訪れるものであるので、実際のところ大事なのは「ニンテンドースイッチはどれほど普及したのか」ということだ。そこで各任天堂ハードの累計販売台数を比較してみる。
累計販売台数でみてみる
ハード | 累計販売台数(2023年3月時点) |
ニンテンドーDS | 1億5,402万台 |
Nintendo Switch | 1億2,562万台 |
ゲームボーイ | 1億1,869万台 |
Wii | 1億163万台 |
ゲームボーイアドバンス | 8,151万台 |
ニンテンドー3DS | 7,594万台 |
ファミリーコンピュータ | 6,191万台 |
スーパーファミコン | 4,910万台 |
ニンテンドウ64 | 3,293万台 |
ニンテンドーゲームキューブ | 2,174万台 |
WiiU | 1,356万台 |
以上のように、ニンテンドースイッチは携帯機、据置機を含めた任天堂ハードすべての中でも歴代2位の販売台数となっており、最高位であるニンテンドーDSの1億5402万台に迫る勢いだ。スイッチは据え置き機と携帯機の両方の性質をもつ特殊なハードだが、ひとり一台ベースで普及した携帯ハードのDSと比較してもあと2年程度で追いつく射程範囲にある。発売から6年が経過したことを鑑みても、市場として十分広がり、成熟している状態と言えそうだ。
スイッチの新作タイトルはまだ出るか?
素人考えではこの普及率を活かして現行ハードに人気作を投入していくほうが良い気もするが、すでに多くの人気フランチャイズの新作はスイッチに出尽くした感がある。
昨年は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット(2022)』『ゼノブレイド3(2022)』『スプラトゥーン3(2022)』、今年は『ゼルダの伝説 ティアーズ・オブ・ザ・キングダム(2023)』や『ピクミン4(2023)』が発売され、概ねファンが期待するシリーズは概ね登場済みといえる。(『メトロイドプライム4』の続報も待っている)
先日発表されたタイトルとしても『スーパーマリオRPG』や『ルイージマンション2』などの過去作のリメイク(リマスター)作が中心となっていて、移植作やリメイク作の割合が増えだすのもまたハードライフサイクルの終わりが見えだした頃の特徴かもしれない。
とはいえスイッチには、『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』と完全新作も控えており、ホリデーシーズンの定番タイトルになると思われる。詳細はまだ不明なところが多いものの、今2Dマリオの新作がハード牽引の新たな起爆剤となるかは未知数だが、現状スイッチの販売台数が落ち、ライフサイクルの終わりが着々と迫る中、ユーザーのスイッチのへの関心が落ちきるより前に新ハードをロンチして、ユーザーの関心を惹き続けるためには2023~2024年末頃には発売したいところだ。