2023年6月発売の新作ゲーム6選!

2023年6月発売ゲームニュース
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世界樹の迷宮I・II・III HD REMASTER 2023年6月1日発売

ダンジョンRPGの傑作リマスター

 『世界樹の迷宮I・II・III HD REMASTER』は、かつてアトラスからニンテンドーDSで発売された『世界樹の迷宮(2007)』『世界樹の迷宮II 諸王の聖杯(2008)』『世界樹の迷宮III 星海の来訪者(2010)』を現行機で蘇らせたHDリマスター作品。いわゆる「3DダンジョンRPG」だ。拠点でいくつかある職業の中からキャラクターをクリエイトしてパーティを編成、装備を整えて、侵入するたびに構造変化するダンジョンを自分で地図を描きながら攻略していく『ウィザードリィ』のようなオーソドックススタイルのゲームだ。原作ではかなり歯ごたえのある硬派なゲームバランスだったが、リマスターにあっては「難易度選択」が追加、さらにニンテンドーDSのタッチパネルと相性の良かった手書きでのマッピング作業は「オートマッピング機能」が追加されて遊びやすさが向上。

 同シリーズはコラボタイトルやリメイク作も含めると10作以上コンスタントに開発されており未だ根強いファンが多いシリーズだ。しかし集大成作とされる『世界樹の迷宮X(2018)』以後は音沙汰がなく、このリマスター作品の結果次第でシリーズの新展開も期待できるかもしれない。

ダウンロード版なら単品販売もある

 パッケージ版は3作品まとめての販売となるが、ダウンロード版であれば個別タイトルの購入も可能。ただかなり割高になるので注意しよう。

LOOP8(ループエイト) 2023年6月1日発売

AIによって周回ごとにゲームが変わる

 『LOOP8(ループ8)』は2023年6月1日発売のジュブナイルRPG。プレイヤーは主人公ニニとなって学生として過ごす日常パートと、「ケガイ」と呼ばれる厄災を倒す非日常パートを交互に体験しながら、「ループ8」の名の通り1983年の8月を繰り返していく。本作には独自AI「カレルシステム」が搭載されており、プレイヤーのとる「選択」でNPCの感情に変化が起こり、セリフや人間関係、発生イベントから敵対キャラクターに至るまでゲーム進行に大きく影響を与えていくため、ループものでありながら周回ごとにゲームが大きく変化するという。

『ガンパレ』でピンと来る人は買いかも

 手掛けたのは『高機動幻想ガンパレード・マーチ(2000)』の芝村裕吏さん。『ガンパレ』もAI「カレル2」を搭載し日常と非日常を繰り返しながら、広く許容されたプレイヤーの行動範囲から遊び手それぞれのゲーム体験を綴っていく作品だ。同作は隠れた名作として知られているが、『ガンパレ』にハマった経験のある人なら本作も楽しめるかもしれない。

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 発売にあたっていくつかインタビュー記事が公開されている。特に掲載3つ目の芝村さんの『ガンパレ』開発当時に関するロングインタビューはボリューム満点だ。

ストリートファイター6 2023年6月2日発売

尖り過ぎた格ゲーをまたカジュアルな世界へ

 いわゆる『スト2』ブームが起こってからもう30年近くになる。『ストリートファイターII(1991)』が登場して格ゲーのジャンルを決定付けてから今まで、格ゲーはどんどん先鋭化していき競技として認知されてe-sportsとしても盛り上がっていく一方、運の要素が少なくあまりに「ガチ」なプレイを求められる傾向から、初心者参入お断りなジャンルになってしまった。「将棋は指さないしよくわからないけど棋士や対局を観るのは好き」というファンを「観る将」と言ったりするらしいが格ゲー世界でも似たことが起こっているように思う。「すごいプレー、プレイヤーを見たいが自分が遊びたいとは思わない」ような状況が生まれている昨今、危機感を抱いたカプコンがいよいよ本作で本腰を入れて新規取り込みを決意したタイトルと言えるだろう。

 『ストリートファイター6(以下スト6)』最大の特徴は複雑なコマンド入力が必要な必殺技を、ボタンと方向キーの組み合わせだけで発動できる「モダン操作」の導入だ。モダン操作は威力に調整がかかるが、「技が出せるかどうか」ではなく、その先の「状況に合わせて技を出すかどうか」の駆け引きの勝負に初心者も参加できるようになった。さらに、格ゲーといえばレバーコントローラーだが、モダン操作の登場でパッドでも遊びやすくなっている。レバーコントローラーも現在は当然のように2万円前後するデバイスで初心者参入の敷居を上げる要素のひとつだったが、これもパッドフレンドリーになったことで解決されている。

 プロモーション面では、これまでのメインコンテンツだった対戦と同じくらいの熱量でソロプレイモードである『ワールドツアー』がプッシュされているのが印象的だ。RPGのようなレベルやスキルの概念を取り込み、「とにかくまずは触ってくれ」と言わんばかりの力の入れようだし、対戦面でもよりカジュアルに参加できる言わば仮想ゲーセンな『バトルハブ』も用意されている。先鋭化の一途を辿っていた格ゲーがこれによって新規層を取り込み活気付くことを期待しよう。

おすすめインタビュー

ディアブロ4 2023年6月8日発売

元祖ハクスラシリーズのナンバリング最新作

 ハックアンドスラッシュとは、拠点からダンジョンに潜ってひたすら敵を狩り、ランダム性能のアイテムを拾って強化してはより強い敵を倒すためにまた潜ることを繰り返すゲーム。『ディアブロ』はそんな「ハクスラ」ジャンルの元祖とも言える作品で多くのフォロワータイトルが存在する。『ディアブロ4』はオープンワールド型のゲームプレイとなり、どこから攻略していくかはプレイヤーの自由だ。敵の強さは自分のレベルに合わせて自動調整されるため、どこから攻略してもそれなりの手応えを楽しめる。また、本作はプレイスタイルに関わらずオンライン接続が必須となる。ソロで自由に冒険してもいいし、同じ世界には別のプレイヤーがいるので最大4人のパーティを組んで攻略に乗り出してもいい。味方同士でレベル差があってもうまく調整してくれるようなので、初心者と上級者が一緒にプレイすることも可能だ。パーティを組まないまでも他プレイヤーは自分と同じ世界に存在するため、ゆるく協力しあうボス戦や、専用エリアでのPVPコンテンツもあるようだ。事前海外レビューでは高得点を連発している(下記にまとめ記事リンクあり)ので、超硬派なダークファンタジーに抵抗がなければ珠玉の一作となることは間違いなさそうだ。

おすすめ記事

ファイナルファンタジー16 2023年6月22日発売

いよいよ登場 FF最新作

 前作『ファイナルファンタジー15(2015)』から8年。いよいよナンバリング最新作が発売される。毎回世界観とシステムが一新される『ファイナルファンタジー』シリーズだが、最新作『FF16』は主人公クライヴとなり、弟の仇を討つためヴァリスゼアの大地を旅する復讐劇だ。RPGとして知られるFFシリーズだが、今作では前作以上に本格的なアクションRPGとして制作されている。レベルや装備の概念はあるが、戦闘はボタンの組み合わせで技を発動するアクションゲームに寄った作りで、開発には元カプコンで『デビルメイクライ5(2019)』を担当した鈴木良太さんがコンバットディレクターを務めていることからも期待できるだろう。

開発はFF14の第三開発事業本部

 本作はプロデューサーに吉田直樹さん、ディレクターに髙井浩さん、シナリオに前廣和豊さん、アートディレクターに皆川裕史さん、コンポーザーに祖堅正慶さんと『ファイナルファンタジー14』ではおなじみのクリエイター陣が参加している。僕は所謂ヒカセンではないのだけれど、『タクティクスオウガ(1995)』『ベイグラントストーリー(2000)』『ファイナルファンタジー12(2006)』『ラストレムナント(2008)』の作品が大好きなので、第三開発事業部によるFF14シリーズの評判の高さとこの布陣には期待せざるを得ない。

ストーリードリブンへ回帰

 オープンワールドとして開発された前作、僕は割と好意的に遊んだ方だと自分では思っているが、それでもストーリー展開についてはかなり難があると言わざるを得ない出来だった。本作は開発チームが変更され、「前作の反省」「FFに求められること」「自分たちのできること」からストーリー主導型へ舵をとり、比較的リニアなゲームプレイとなるらしい。カットシーンボリュームも膨大であることが分かっていて、コントローラーから手を離す時間が多いのは個人的には不安なポイントではあるがこれもゲームプレイの中に巧く組み込まれていることを願う。また、アクションゲームとしてのウェイトが大きくなることから初心者救済のための仕組みもちゃんと用意されていることがインタビュー記事内で折に触れて強調されているので、アクションゲーム初心者も安心してよさそうだ。発売日直前には体験版配信も予定されているとのことなので楽しみに待とう。

おすすめインタビュー記事

『FF16』開発インタビュー。アクションゲーム初心者から上級者まで堪能できる “一流のストーリーゲーム”。体験版配信への言及も【『FF16』メディアツアー】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com
『FF16』プロデューサーの吉田直樹氏、ディレクターの高井浩氏、そしてコンバットディレクターの鈴木良太氏の3名へインタビュー。バトルを彩るアクションはどのようなコンセプトで生み出されたのか、MPやスタミナ、属性などの要素を撤廃した理由、本作の難度についてなど、詳細に迫った。本稿では、そのインタビューの模様を余すことなく
正直、『ファイナルファンタジー』というのは、100%自由には作れないものでもある ─ 『FF16』企画の始まりからアクションになった理由までを吉田Pら開発陣に訊いた
2023年1月末、スクウェア・エニックス本社にて日本のゲームメディアを対象とした『FINAL FANTASY XVl』(以下、FF16)の「メディアツアー」が実施されました。
「ファイナルファンタジーXVI」吉田直樹氏、髙井浩氏、鈴木良太氏インタビュー バトル構築で意識した“技術介入性”とは。誰でも楽しめるが奥深い「FFXVI」のアクション
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「誰もが楽しめるアクションとしてのFF」に至るまでの道のりとは?『ファイナルファンタジーXVI』開発者インタビュー
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ゴースト トリック 2023年6月30日発売

『逆転裁判』の巧舟さんディレクションのDSアドベンチャーの名作移植

 『逆転裁判(2001)』シリーズのディレクターであるカプコン巧舟(たくみしゅう)さんが2010年に生み出したミステリーゲームが『ゴースト トリック』だ。原作はニンテンドーDSとiOSで発売。プレイヤーから高い評価を得る一方で、『逆裁』シリーズのように続編や移植される機会には恵まれてこなかった不遇の名作が現行機で復活する。

 主人公シセルは物語の冒頭で「既に死んでいる」。タマシイとして目覚め記憶を失ったシセルは死者のチカラを駆使して、モノにトリツき自在にアヤツりながら、自身の死の真相に迫っていくアドベンチャーだ。高解像度化に加えて、スマートフォン版に追加された「ゴースト パズル」やチャレンジ要素、イラストやBGMなどのギャラリーモードも追加されている。発表当初は今夏発売表記だったが、今月末発売が決まり予想より早く遊べることになった。

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